アメリカ生活

自己肯定感は器? 8歳の男の子から学んだ声掛けの力

アメリカで8歳の子育てをしているシンママのひろこです。

今日は息子の少年野球の決勝戦だったのですが、試合中のあるチームメイトの行動にとても驚きました。親の言葉かけが子どもの心をどう育てるかということを再確認した出来事でした。

親たちが驚いた、チームメイトの行動

今日は1月から始まったシーズンの決勝戦でした。決勝戦だけあって接戦で、コーチもいつもよりちょっとピリピリしたムード。

ある相手チームの男の子が打席に立った時、思いっきり空振りしてそのまま転んでしまいました。次またその子が打席に立った時、さっき転んでしまったことを思い出したのか、緊張で打席に立ちながら泣き出してしままったんです。

すると、息子のチームのピッチャーの子が審判に「タイムを取りたい」と言い、バッターに近づいて何か声をかけていました。何を話していたのか気になっていたところ、バックネット裏にいた同じチームのパパが彼の声が聞こえていたそうで、「こんな風に話していたよ」と教えてくれました。

ピッチャーの子は相手チームのバッターに

 

You okay? It’s just baseball. Let’s have some fun!
大丈夫?気にしないで、野球なんだし楽しもうよ!

 

と励ます言葉をかけていたそうです。

なんていい子!😭
ピッチャーの子はまだ8歳。息子と同じ年で、学年はひとつ上の3年生です。優しいだけでなく、オールスターにも選ばれているとても実力のある選手。決勝戦でピッチャーをまかされていたプレッシャーの中、泣いている相手チームの子を励まし、その後自分はしっかりその子から三振を取る。その姿に、両チームの親はみんな驚いていました。

この子を見ていて、最近読んだ本のことを思い出しました。

子どもの自己肯定感を育てる親の言葉かけ

まずは「器」を大きく育てる

最近読んだ本に、「子どもの自己肯定感は“器”のようなもの」だと書かれていました。

親はつい「もっとこうして!」「これが大事だよ!」と、水(=知識や経験)をどんどん器に注ぎたくなります。でも、器がしっかり育っていなければ、どんなに水を注いでもあふれてしまう。結果、子どもは受け止めきれず、ヘトヘトになってしまう。うまく吸収できないことに親もイライラしてしまい、お互いに疲弊してしまう。

水をどんどん注ぐ前に、まずは子どもの器を大きくしなやかに作ってあげることが大切という、とてもわかりやすく、印象に残る例えでした。

じゃあどうやってその器となる自己肯定感を育てていけばいいのか。それは「親の言葉かけ」だとその本には書かれていました。ポイントは、“できた・できなかった”という結果ではなく、「存在そのものを認めること」

  • 上手くいったときに一緒に喜ぶことはもちろん大切。
  • でも、うまくできなかったときこそ「大丈夫だよ」「よく頑張ってたね」と声をかける。

上手くできたときに褒めるのって簡単ですよね。でも、失敗したときにこそ、親の態度や言葉が子どもの心に残るんだと思います。なのでうまくいっていないときこそ、親が子どもの器を育てる絶好のタイミングなんだなぁ、と本を読んでいて思いました。

そして、器がしっかり育てば、あとは子ども自身が必要な水を、自分の力で探して注いでいけるようになるそうです。

私が読んだのはこちらの本です。
『子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉』(ディスカヴァー・トゥエンティワン )

野球の試合中にこの本のことを思い出したのは、実際、このピッチャーの子のご両親を見ていて、「器を育てているんだな」と感じる場面があったからです。

失敗したときこそ、声掛けが大事

試合には毎回ふたり揃って来ていて、いいプレーには飛び跳ねて喜び、ミスをしても責めない。試合中に失敗しても子どもにアドバイスをしている姿はあまり見たことがなく、いつも「大丈夫、大丈夫!」「楽しんでいこう!」と声をかけていました。

一方で、失敗した直後に「だからこうやらなきゃダメでしょ!」「次はこうするんだよ!」と声をかける親御さんもいます。
もちろん、子どもを思っての言葉なんですが、そういう場面が重なると、子どもが「失敗=ダメな自分」と感じてしまう気がします。実際そういう言葉を掛けられている子は、失敗するとふてくされたり、やる気をなくすタイプの子が多いと感じます。

自己肯定感があると、子どもはミスしても「大丈夫、またやってみよう」と気持ちを切り替えられるようになりますよね。誰だって失敗するのは当たり前なので、この「気持ちを切り替える力」ってスポーツだけじゃなく、勉強や他の習い事でも、大人になってからでも、あらゆる場面で必要な力だと思います。

私も息子にそういう力を育ててあげたいと思ったので、一緒に試合を観ていた元夫に、「私達はあの人達(ピッチャーの子の親)みたいに、失敗しても上手くできなくても、ちゃんと息子の頑張りを認めて励していこう。その上で、できるアドバイスをしてあげよう」と話しました。

息子にとっても、私達親にとっても、学びの多い野球シーズンになりました。

 

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